生涯学習 市民社会と法 法と権利保障

1 規則=法 権利=法

法の網の2つの見方

 

規則=法
法は、規則の集合体
刑法を考えるとわかりやすい

 

法律要件、構成要件と、法律効果、量刑

 

市民が何をしてはならないか
裁判官がどう判断するか

 

刑法だけではなく民法でも。

 

709条の損害賠償

 

その他、
 国家賠償法
 独占禁止法
 生活保護法
 労働基準法
などの法律も、要件と効果という形態
制定法はこの形が多い

 

日本のような社会では
法は
「権威ある者からの命令」ととらえ市民が守るもの、規則の集合ととらえるがちだ。

 

権利=法

 

権利を保障する規範の集まりと考える

 

憲法の信教の自由

 

規則ではなく権利の確認である。
きまりを指しているわけではない。

 

25条、生存権
24条、男女の平等

 

権利保障のネットワーク

 

では、刑法は民法はどうなのか
条文の形は、法律要件と法律効果
権利の確認ではないようにみえる。
しかし、保証すべき権利をどう守るかからこの形になった。
殺人を禁止しているのは、人の命は保護に値すると認めている
生命権を守るための規則
市民の様々な権利をまもるために、賠償責任などを定めている

 

一見、規則=法だが、権利=法の側面もある

 

2つは、別々ではなく密接に関連している

 

法は、秩序維持の網の目ではなく、権利保障の網の目である

2 権利の意義と機能

自由権、平等権、社会権と拡充
自由権
 他人の干渉、信教、思想、良心、表現の自由
平等権
 等しい処遇、法の下、両性、機会の平等
社会権
 個人の活動基盤を支える、生存、教育、労働

 

基本的権利の保証は憲法
日本国憲法は、権利確認の上で重要

 

民法の権利、債権、
刑法の権利、プライバシ、生命、自由
労働法、社会法、教育基本法、

 

様々な権利が時代にあわせてうまれてきている

 

国際関係にもさまざまな権利保障
1948 世界人権宣言
1953 欧州人権条約
1959 欧州人権裁判所
1966 国連社会権規約 自由権規約
1975 障害者の権利宣言
1979 女性差別撤廃条約
1989 子供の権利条約
2006 障害者の権利条約
2007 先住民族の権利宣言
権利の尊重とは、「人間の尊厳、権利主体がかけがえなき重要なものである」という認識が前提
権利の尊重は、他者との共生の重要な基礎

 

 

権利の上に眠る者は保護に値せず
様々な活動が必要
暴力ではない。理性と対話に基づいた行動

 

権利エゴイズム、権利の主張を否定されることも
権利の要求は right 正当な要求
利己的な主張ではない、個々人の尊厳、自由を前提として共生する対話の精神

3 権利を支える社会の法文化

歴史的には権利の概念は欧米

 

19C後半、近代化。
欧米の概念、思想の輸入が重要だった。
権利の概念がどれだけ根付いたか疑問

 

権利がエゴイズムに、大袈裟な言い方を避ける
公共の福祉にもとる・・など

 

時間がかかる。
アメリカでも18Cに憲法、自由平等が根付くには2世紀がかかった。

 

しかし時間の問題だけか
心理学や社会学の領域

 

古典的な例
集団の依存、義理人情、家族主義、恥、自粛などのマゾヒズム、いじめ虐待などのサディズム、運命主義、集団的無責任

 

儀礼、番付、ランキング、ユニフォーム、流行語、テレビへの同調傾向

 

 

日本の基本単位は、個人ではなく少集団。
小集団では、自律的な個人ではなく、他人依存的

 

権利は個人を基盤とするから、小集団の社会では根付きにくい

 

真の個人主義は、私利私欲やミーイズムではない。
相互の尊重と配慮。個々人の価値を十分に求める
自由、自立、自己発展。それによって社会がよりよくなる。

 

権利の主張は、私利私欲の主張ではない。他人の権利も認める。
社会の意識を高める。

 

権利の主張は副作用があることも認めるべき。
エゴイズムの助長、不要な争い。
アメリカで訴訟が増えた。訴訟社会になった。
権利保障とよりも、個々人が一定の徳を身に着けることが重要だ。

 

権利主張をやめるではなく、正当な根拠、徳も必要。
最終的には、社会に寄与する

 

家族や集団の価値を認めつつ、個々人の権利の尊重
他の倫理や徳と補いつつ

まとめ

法の考え方には規則=法、権利=法があるが権利=法が重要

 

権利の意義、機能、深まり

 

権利を支える社会の文化のありかた

おまけ

Rightの訳語

 

1870 西周 「権利」
福沢諭吉 「通義」 「権義」「権理」

 

福沢は、道義的意味や正当性をこめたかったが、権利が拡がった。
権勢利欲、利益のための力を意味しがちな権利という言葉。

 

正当性抜きで個人の利益を追求していく社会的、歴史的な条件もあった。

 


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